コンクリート打設の際、振動バイブレーターが鉄筋に接触した影響

 振動バイブレーターが鉄筋にさわり、鉄筋が振動することにより、鉄筋の周りに水分量の多い層ができる。乾燥すると、この部分は空洞の多い、モルタルの少ないコンクリートとなる。水が浸入してきたとき、水の通り道となり、腐食が発生しやすくなる。バイブレーターの鉄筋への接触時間が長い程、空洞が多く、腐食が激しく、広くなる。
 カルバートボックスの打音点検をしてみると、打音が色々と場所により違って聞こえる。色々な程度の空洞音があり、範囲も色々である。カルバートボックスのように単純な構造なものが「なぜ空洞音がするのか。色々変化があるのはなぜだろうか。」と疑問が生じる。コンクリートを打設している時に、バイブレーターが鉄筋に当たり空洞が発生した可能性が考えられる。空洞音の変化は、バイブレーターと鉄筋の当たり具合によるものと考えられる。
 橋梁の耐震補強の際、橋脚の鉄筋に著しい腐食が発生していた。ジョイントから漏水した塩水がコンクリートに入り込み、腐食が進展したと考えられる。上のほうから水が浸入したのであるから、腐食は、上の方から下の方へと進んでいくと考えられる。しかし、腐食の程度や範囲はばらばらで、上から腐食が進んでいったようには見えない。この場合もバイブレーターの鉄筋への接触により多く空洞ができた縦鉄筋にそって水が浸入し、横鉄筋の空洞の多いところで広がったものと考えられる。
 橋梁路肩張り出し部の下(地覆の下)の部分にコンクリートの剥離が多く発生した。最近の高欄は構造が違っているが、以前は、高欄の鉄筋がこの箇所を通る構造になっていた。画像高欄の鉄筋が設置された状態で地覆のコンクリートを打設するため、高欄の鉄筋にバイブレーターが接触してしまい、地覆の下の鉄筋も振動する。鉄筋の周りに水分の多い層ができ、多くの空洞ができてしまう。地覆と高覧の境の打ち継ぎ目の処理が悪いと、ここから水が浸入し高欄の鉄筋に達する。高欄の鉄筋を伝わり、地覆の下の鉄筋に水が浸入し、腐食を起こす。剥離の起き易い地覆の下で損傷が現れたと考えられる。

以上に挙げた例のように、鉄筋コンクリートを打設する時、コンクリートの締め固めるために使用するバイブレーターが、鉄筋に接触することにより発生すると考えられる損傷が多く発生している。より一層の注意が必要である。

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